サブコンとエンジンの関係性~リアルFP4-50の世界観~

 関東で言えば2019年シーズンからFP4-50クラスの新設がされた レースレギュレーションが決まり開幕戦を前に1つの最強のサブコンが現れた 

ディルツジャパン エニグマセミフルHP

これはほぼフルコンと遜色ないレベルまで純正ECUをジャック出来る

価格は2019年前半までの主流であったキタコ製imapなどに比べたら価格は大幅に高価

しかし性能はimapに比べたら別次元である

点火時期の変更によりコーナーの立ち上がりでは別格の弾け方をする

ピークでの点火時期は高回転型の5STでは遅角をさせるが燃料をハイオクに変える事で

更に攻めた点火時期でエンジンを回す事が出来る

点火時期ばかりが注目されるがセミフルの凄さはそれだけではない

SA3#J系の純正ECUは大まかに補正が効く部分で邪魔なのがシリンダー温度センサーによる補正

これがせっかく描いたマップも補正によりイマイチしっくり来ないのだが

セミフルは水温補正までカットが出来る imapや通常版セミフルには無い機能

一部のライダーの間ではこれはサブコンでもなくてフルコンじゃないか?と言う者も現れたくらい

このエニグマセミフルは2019年シーズン開幕戦の後から徐々に装着ライダーが増え

関西ではほぼ標準装着に近い装備になり、関東ではセカンドグループ前半のライダーは装着される

 FP4-50クラスではセミフルが無ければスタートラインにも立てないとも言われ始めた 

関西では最後尾のライダーにすらセミフルは装着されておりFP4-50クラスでは必須アイテムになっている

 

何故?関西と関東での装着率に差があるのか?

関東にはFP4-50とは別に2019年以前から開催されているタイム制限クラスの存在が理由になる

タイム制限クラスはコースタイムに制限がありタイムを超えた場合は賞典外となる

これにより新規参入者が気軽に参加し易いタイム制限クラスに参加するケースもあり

関東でのエニグマセミフルの選択率は関西より落ちる

 

 imapでは最前線のマフラーを活かすにはMAP1では厳しい 

詳しくはこちらのFP4-50クラスのマフラーのページを見て欲しい

2サイクル違い4サイクルはマフラーよりもヘッドの中に有るカムのプロフィール依存する

実はノーマルマフラーも回転リミッターを外せば10500回転くらい平地の高速コーナーで回ってしまう

それよりも高回転域を使用するFP4-50用マフラーなのだが・・・

キタコ製のimapはプリセットのMAP1は10500回転のリミッターが掛かっている

ゼロからマップ描くことを難しく思いキタコ製を選ぶライダーが多いけれども

imapのこのリミッターを解除するには別売りの高価な専用ケーブルが必要になる

結果的に点火時期を変更出来なくても良いと割り切っても結果的にimapは通常版エニグマより高価になる

最低コストでFP4-50クラスをやるなら最低でも通常版エニグマが必須になる

 

レースの勝敗に興味も無く乗る事だけを楽しむのであればサブコンに拘る必要はありません

 

 ちゃんとしたケアを行えばFP4-50クラスは消耗戦ではありません 

数年の中で現在でも比較的新しいクラスではあるが現在では消耗箇所がほぼ限定されており

NSR50のSP12クラスと同じようにケアを行う感覚でエンジン性能の維持が可能になってきている

NSR系で見られるピストンの棚落ち破損に比べたらFP4-50クラスの消耗はかなり低いモノである

FP4-50クラスはノーマルクラスより消耗は早いが一般的なミニバイクレースと変わらない

よく耳にするバルブスプリングシートもピストンリングと比べたら格安の消耗部品です

整備していれば消耗はするが交換すれば破損も無い

よくよく考えれば普通のレース車両の整備と何も変わらないことが理解できる

速さを競い合うこの世界でわざわざマシンを遅く制限する理由は無い

ストレートエンドを10800回転程度から高速コーナーで11200回転に迫る本来のパワーを活かしたい

バルブサージングが起きる回転数はバルブスプリングシートの整備でも変わる

乗りっ放しの車両ではそのサージングも早く訪れ速く走らせるには大切な整備

これはトップライダーも最後尾ライダーも考え方は変わらない

ライダーは誰もが一番良いモノを求めるのは当然である

最前線で闘えるマフラーを手に入れてリミッターを掛けて700回転も低く走らせる事に意味は無い

大事なことはしっかりと整備してケアする事だ

 

 勘違いなく一般的なミニバイクのレース感を楽しんでもらいたい 

今日のエンジンはどうだろうか?

自分で整備したエンジンがどの様に動くのか?ワクワクしませんか?

ブレーキのタッチ1つやアクセルの軽さなど

様々な部分でコースインまでの準備を楽しみ、練習日やレース日を楽しむ

これが本来のミニバイクレースの楽しみ方です

難しいと思っていた整備もやってみたら自信にも繋がる

バイクレースの本当の醍醐味は達成感である

整備もライディングも併せて挑戦する事を放棄せずに挑んで貰いたい

 なんだかんだライダーは良いモノを求めている(笑) 

 

教えてよ~!と聞いても【ひ・み・つ】って答えられたら楽しくないですか(笑)

だって勝負だもの♪競争なんだもん♪

頭が固くなってきたベテランさんよりも何も知らない初心者の方が面白い発見が出来るかもしれません

なんで?あいつのバイクは速いんだろうな~って毎日病的に考え始めたり(笑)

どんどん頭の中をスクーターが支配してきたら立派なスクーター乗りです

 

次のお話からエンジンの腰上の通常メンテナンス編をスタートします

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