レースコラム イエムラ排除で参加者集めは楽になる

 僅か2開催でフルグリッドを超えたスクーターレースのカラクリ 

2020年から装いを新たに開催された千葉県の茂原ツインサーキットの4st50スクーターレース

以前から4st50スクーターレースは開催されていたのに何故?急激に台数を伸ばしたのか?

それには1つの重要な理論により大きな改革が行われている

 

盛り下がるレースに必ず存在する【イエムラの支配原理】

ちょっと解釈の広い社会原理ですので詳しく知りたい方は検索して頂ければと思います

 

ムラ=村

何かを1つに統一してしまう事により小さな集合体にしかならない村化現象

例えば常連のお客さんが居ついてしまっているお店に多いローカル化という現象

この少数の声を店主が採用した事により新たに加わるお客さんが参入しづらくなるケース

これが一般的に言うムラ化の代表例

店主はお客さんの声を広く聞き集める事を怠り、身近な人間のみの声だけで事業を進めてしまう事で

万人向けの事業が難しくなり常連客に頼る悪循環が始まってしまう

決まった固定客が長く来てくれる訳でも無く、実際には減少方向に進んでしまう

これがどんなに素晴らしいレースを考えても長く続かない現象を繰り返す1つの理由と言える

 

 ムラの数だけ敷居が狭くなる 

【ムラの形態は様々なところに存在する】

ムラは参加者や主催者という人間だけではなく他の形態でも置き換えられ存在する

それは人為的に作られた要素もムラの1つの要素である

 

一部の人間だけで作り込まれた規格

例で言えば競技規則なんかもそうである

しっかりと練りこまれたルールには前後の関係性があり多くの人間に受け入れられる様に作られる

しかしムラ化した規則は一部の人間だけが納得するだけのモノであり多くの人間には受け入れられない

中心になる人間が中心だけで考えた事柄は殆どの場合が全体には通用しないという事

 

より多くの参加者に受け入れられる様にするには他所と共通化を目指す事が簡単であり

成功と思えるモノがあれば統一も念頭に考える方が難しくならない

それだけオンリーワンは難しい事であり少ないサンプルでモノを決める事はデメリットしかない

 

少人数が面白いと思った事は通用しないことが多い

前途の競技規則にも当てはまる事だが、例えば僅か2~3人の一部の人間が同意した事でも

それが多くの人間が面白い事ではない事が多々ある

人には承認欲求という要素で変な方向であっても誰かが同意してくれれば間違いに気づかない事が多い

これが人が増えないムラ化のレースの大きな失敗の1つでもある

 

敷居が高いのではなくて狭い

どこどこは敷居が高くてなんてクチにして物凄くレベルを下げても人が集まらない場合がある

それは高いのではなくて狭いのであろうと思います

レースコンセプトを主催者や常連が作ってしまう事で他の参加者が楽しみ方に強制感を与えてしまう

こうすればと色々な事を競技以外の部分で取り入れてしまう事でそれを要望していない人間のマイナス要素で選択肢に入れて貰えなくなる

間口を広げたつもりが結果的に狭くなってしまいます

 

輪は沢山あった方が良く一か所に集めない

派閥はあった方が良く 仲が悪くてもレースは出来る

意見が合わなくても一か所に集めなければ輪は点在してムラ化はしない

最低最悪の【気の合う仲間同士の理屈】は敷居を高めてしまう

嫌いもライバル!レースは仲良しでやる必要は無い

ムラ化しなければ人間関係でレースを辞めるライダーは多く食い止める事が出来る

 

 意外と真っ白な何でもない極々当たり前のレースが求められている 

レースを着色する事で出ようと思うライダーをザルに掛けてしまうことが理解出来ただろうか?

 

現在は昔と違い多くの人間が多くの人間に声を送る事が簡単になってきている

その為に人を集めてしまえばレース自体を行うことは難しくは無いが出来ても身内レースが限界である

 

多くの人間で人数に困らなくレースをするには、より多くの参加者の楽しいと思える考えを取り入れられる受け皿が必要なのだ

それを受け止める為に様々な事を取り入れられるように色々と詰め込もうとしても無理がある

詰め込めば詰め込んだ範囲内の参加者からしか受け入れられない

であれば何もせずに何でもない真っ白な画用紙の様なレースを行えば良いだけだと思いませんか?

 

色々な人間が様々な考え方で楽しみを見出して参加する

誰が出ても楽しいレースは意外と何でもない着色の無いレースが一番可能性が高いと思いませんか?

 

意外と少ないこの真っ白なレースが茂原4st50スクータークラスの最大の要素だと思います

昨年まであった車種別表彰を撤廃して、全てイコールに変更する事で格差は生じますが

ライダーレベル不問で多くの人間が同じ時間を過ごす事で上から下まで見どころが生じるレースです

全員が主役であり、どの位置でもバトルが楽しめる

ガチはガチの位置があり、エンジョイはエンジョイの位置がある

ハンデも制限も無く一律の時間共有

誰でも何処かに自然と溶け込める様な無着色のレースです

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