ヤマハ4st50スクーター レーシングトラブル集

ヤマハ4サイクルスクーター サーキットを走ると起こり得るメジャートラブル集
バルブスプリングシート破損

ヘッドの中に有るバルブスプリングの受けのワッシャーシート

これは ノーマル街乗り車体でも破損の可能性がある 

破損理由は様々な要因があるので決定的な理由は個々で違います

FP4-50仕様(マフラー変更)で高回転域を多用する事で破損するケースが多いと言われるが

セットアップを間違えている場合の破損も要因

破損に気づかずに走行を繰り返した場合にはヘッド側に傷が入るので注意が必要

傷の入ったヘッドは再使用しても割れ易い傾向にある

 出来ればFP4-50クラスに参加する場合は初期段階で点検交換を推奨します  

11200回転を位を境にヘッド周りから異音がするのだが

その異音の発生回転数が早く訪れた場合は破損を起こしている場合が多い

破損回転数は10000回転を超えれば破損の可能性は高まるがノーマルでも破損するので一概には言えない

 

ストレートエンドでは11000回転以下ではあるが高速コーナー通過中に異常回転まで上昇する場合もある

コースレイアウトを考慮して回転リミッターと駆動系の管理は速さのキーになる

 

最初はヘッド内の中に落ちている場合が多く磁石付の棒で探し出す事が可能

次に時間を経てからエンジン下側のフィルター付きオイルドレンで発見される

予防策はバルブスプリング下面のバリ取りや硬めのグリスなどでケアしてあげる

 速さを求めるならば回転リミッターで予防するのではなくウエイトローラーでしっかりとセットアップしてあげ 走行中の回転数と異音の管理が重要です 
ジェネレーター破損

発電コイルが破損するケースは多々ある

キャブ式のビーノからインジェクション車まで基本は共通で

カプラー形状の違いで根本的には同じで共用出来るが

発熱破損が起こる為にメーカーで数回の対策が行われている

高年式になるほどカプラー付きのハーネスの配線スケールが太くなります

古い年式は高年式に交換することも良いかとは思います

 日常点検としては走行後にこの黒い配線ハーネスが熱を持っていないか確認します ラジエターカバー付近の右側か出ている配線です 

 

燃料ポンプ破損

中古格安車両を買った場合の1つの購入基準として考えて頂きたい重要箇所

メーカーリコールもある部品であるがリコール対策品も壊れるので

リコール対策後の個体で破損した場合は約2.5万円ほどの部品代を負担することになる

 破損を予防する対策はポンプの冷却は燃料を利用する仕様なので 燃料をギリギリにせずに1L程度は常時入れておく方が良い 

 

プラグキャップ破損

中の芯が振動で折れやすく破損し易い

 出来れば純正の振動防止のステーが付いているものを使い ヘッドカバーにあるケーブル固定のステーは使用した方が良い 
ヘッドカバー削れ

ロッカーアームをヘッドカバーの内側のツノで固定する仕様になっています

このツノが削れてしまっている個体が多く見られます

横方向のスラストが大きく働きフリクションの原因になる可能性があります

 キャブレター仕様のビーノはこのツノが無く スプリングでロッカーアームを固定してありますが流用する事でフリクションを低減できます 
ウォーターポンプ破損

2万キロ前後の車体は破損の可能性が高まる消耗品のようなパーツ

しかし2万キロを超えても漏れていないポンプはフリクションが少ない

このポンプのフリクションは体感出来るレベルでキツい

 インペラーのシャフトが傷だらけになる前にインペラーを交換しシールに傷が付かないように継続して中古シールを使う事がキモである ベアリングも出来れば破損の無い中古の方が回転も軽い 

完全破損した場合で新品部品修理を行うとかなりの走行時間を要さないとパワーダウンの要因になる

ヤマハ3バルブエンジンの整備事例の多い

 笹田さんの整備動画チャンネルです レース車両作りからトラブルシュートと 参考動画が沢山あります 

 

 

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